873年7月28日
平安時代に起きた金環日食
873年7月28日は九州北東部から中国地方、四国地方にかけて、金環日食が起こりました。このことは「日本三代實録」の中で次のように書かれています。
昃虧如月初生(月が生まれ初めのような姿になった) |
当時は金環日食という現象がよくわかっておらず、きっと驚きの目で見られたことでしょう。なお、貞観の頃は861年に直方隕石の落下、864年に富士山の大噴火、864年と867年に阿蘇山の噴火、869年に貞観の大地震・津波が発生するなど、天変地異ともいうべき大きな現象が次々と起こりました。この金環日食は当時暮らす人々の不安を助長させたに違いありません。